コロナ禍真っ只中の時だったから、もう3年?4年ぐらい前のことになるでしょうか。成婚報告にいらした男性36歳が私の目をじっと見つめて(たぶん見ただけ)こう言ったのです。
今村さん、
結婚していく僕に、
何か言葉をください。
覚悟と挑戦と少しの不安と大きな希望がミックスしたような眼差しを、今でもはっきり記憶しています。
おめでとう、幸せになってね、ずっと仲良くね。
結婚相談所の仲人からのお祝いの言葉なんて空々しくて軽いのかもしれないな。
もっと重みがあるほうがいいのだろうけれど、カッコいい心打つような言葉は浮かんできませんでした。
小さな結婚相談所の仲人が、自由に何かを語ってもいいのだろうかと自問自答もしました。その日は、大した贈る言葉も用意できないまま、おめでとうを心を込めて伝えただけ。
あの日から、どこかにその棘はずっと刺さったままで、でも未だに的確な言葉は見つかりません。
結婚は長い長い二人の物語。血のつながりのない他人同士のそれも男と女の物語。
共に数々のシーンに立ち合い、1分1分が二人の歴史となっていく。
二人で始まり、そして最後は運命によって離れ離れになる。
相手のことが分からなくなる時もあるでしょう。
不満に思う時もあるでしょう。
あきれちゃうような時もあるでしょう。
すれ違ってさみしくなる時だってあるでしょう。
ケンカはあたりまえでしょう。
それでも、一緒に過ごす、だまって過ごす。
100の言葉より、話し合いより、時間が大切だったりもする。
10年暮らして夫婦の良さを感じはじめ、15年20年と暮らしてようやく夫婦になる。
う~ん、何かないかな、素敵な言葉。。さすが結婚相談所、さすがひとかどの仲人!と褒められるような。結婚していくあなたに贈りたい言葉って・・・かなり乱暴だけど・・・
なにがあっても離れるな!なのかな、と今のわたしは思うのでした。。
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