ご成婚されるお二人のご縁というものは、固く結ばれているものです。
たとえその糸にハサミを入れようとしても・・・
早咲きの桜が目白の街に春を呼ぶ頃、一通のメールが届きました。
「○○さんからのプロポーズをお受けしました。不思議なほど迷いがありませんでした。」
この日を待っていた、信じていた、そんな気持ちが胸いっぱいに広がって、
おめでたい画面が涙で見えなくなりそうでした。主人もです。
お二人の出会いは、双方の仲人同席の(と言っても同席時間は10分位)少々クラシカルなお見合い。
お二人をぱっとみて「お似合い」と直観し、
お二人の会話風景をながめて「やっぱりお似合い」と確信した私でした。
「今村さん、ご相談したいことがあるのです、、、、、、」
悲しい内容のメールが飛んでくるまでは、順風満帆だったのです。
今思えば、それまでが順調すぎたのかもしれません。
涙涙の会員さんと私の時間。どんなに部屋を暖めても寒かったことを記憶しています。
「○○さんは何も悪くないのに。自分のことばかり考えている私は冷たい人間です。
〇〇さんみたいな人には、もうきっと出逢わないと思う。でも、、、、」
そう何度もつぶやく会員さんに、励ましの言葉は出ませんでした。
気持に寄り添うだけで、アドバイスもできませんでした。
・どんなご縁にも、結ばれる前には何かが起きるもの。
・ご縁が結ばれるまで何も起きない、何ひとつひっかからない、すべてに満足できる、何事も思い通り、
良縁とはそんな単純なものではなく、むしろ何かが起きても!進む、
乗り越えていけるご縁が良縁というもの。
・最終的にはちゃんと自分たちで結ぶように、神様は2本の赤い糸を動くようにつくっています。
・どちらの答を出しても、後悔しないように覚悟してほしいです。
・本物のご縁だったら、けっして切れないこと。
このようなことをお話するのが精いっぱいでした。
そしてその日、出た答えは「別れ」。それでいいと思いました。
ただ、このことが彼女のこれから(ご縁に関すること)に影響を与えないか心配で、
一晩中よく眠れませんでしたが・・・
けれども、やっぱり本物のご縁だったのですね。赤い糸は離れることなく動き出しました。
彼女が送ったさよならメールに、彼は誠実に返信してくださったそうです。
これまでの感謝、愛情、不安にさせてしまったことへの謝罪、未来の夢etc.
そのメールを読んで、彼女はなにを思ったか・・・
「離れたくない」。
それからは、それまで以上に誠実に正直に、向き合ったお二人でした。
悲しいメールから2か月後、
「○○さんからのプロポーズをお受けしました。不思議なほど迷いがありませんでした。」
抱えていた不安の雲は、少しずつ少しずつどこかへ消えていきました。
お相手様の誠実さ、愛情深さ、前向きな生き方が雲を払ってしまったのかもしれません。
もちろん、彼女の純粋な愛の力があってこそですが。
若い研究者さん同士のご結婚です。文系と理系、古典系と最先端系。
この夏、海辺の教会で挙式されます。
結婚生活は凪の日ばかりではありません。
大きな波、小さな波、水平線の向こうにはあらゆる波が待っているはずです。
それでもいつも水平線の向こうをめざして一緒に船を漕ぐ。
明日をみて、明日をみて、また明日をみて仲良く漕ぐ。それこそが幸せ。
おめでとうございます。
また一組、強い絆のご夫婦が誕生します!
次の成婚物語も涙ぽろぽろのストーリーです。婚活には涙がつきものなのです。
涙を流した分だけ幸せになれる、そうなのかもしれません。
活動中の会員さん、婚活に一歩踏み出すことを迷っている皆さん、
どうぞ涙をおそれないでね。
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